庭木剪定の種類13選|剪定の名前と方法

庭木の剪定と一言でいっても、その方法は一つではありません。

庭師はただ枝を切っているわけではなく、木の状態やお庭の環境を見ながら、さまざまな剪定方法を使い分けています。

  • 木の高さを抑える剪定
  • 枝の密度を整える剪定
  • 樹形を整える剪定
  • 花を咲かせるための剪定

など、それぞれに目的と名前があります。

剪定の種類を知ることで、

庭木の管理の考え方や、庭師がどのような技術を使って庭と向き合っているのかが見えてきます。

このページでは、庭木管理で使われる代表的な剪定の種類と名前をまとめました。

目次

剪定とは

いわゆる一般的な「剪定」とは、庭木の枝を整えながら樹形や健康を保つための作業です。

庭木は成長を続けるため、放置すると枝が伸びすぎたり、樹形が崩れたり、風通しが悪くなったり、害虫が発生しやすくなったりします。

そのため庭師は、庭木の状態を見ながら枝を整理し、木の成長をコントロールします。

剪定は単に枝を切る作業ではなく、庭木を長く健康に育てるための管理作業でもあります。

剪定には目的ごとの方法があります

庭木の剪定には、目的によってさまざまな方法があります。

  • 高さを抑える剪定
  • 枝の密度を整える剪定
  • 樹形を整える剪定
  • 樹木を若返らせる剪定

庭師はこれらの方法を組み合わせながら、庭木の状態に合わせて管理を行います。

ここからは、庭木管理で使われる代表的な剪定方法を紹介します。

樹高・サイズを調整する剪定

庭木の管理で多いのが、木が大きくなりすぎる問題です。

  • 2階の窓を塞いでしまう
  • 電線に近づいてしまう
  • 隣地へ枝が出てしまう

こうした問題を防ぐため、樹高を調整する剪定を行います。

芯止め(しんどめ)

樹木の主軸となる枝を止めて、上方向への成長を抑える剪定です。

木には「頂芽優勢」という性質があり、一番上の芽が強く成長します。その芽を止めることで、上への成長を抑えながら枝へ栄養を分散させます。

例えばシンボルツリーとして人気のシマトネリコ、ソヨゴ、ヤマボウシなどは、放置すると想像以上に高さが出てしまいます。

芯止めを行うことで、庭木を無理のないサイズで長く管理することができます。

丈詰め(たけづめ)

大きくなりすぎた枝や幹を途中で切り、木の高さを下げる剪定です。

すでに高くなりすぎた木を管理可能なサイズに戻すために行われます。

  • 2階の窓を塞いでいる
  • 隣地へ枝が越境している
  • 電線に近づいている

こうしたケースで行われることが多く、太い枝を切る作業になるため、樹木への負担を考えながら慎重に行う必要があります。

強剪定(きょうせんてい)

太い枝を大きく切り戻し、樹形を整理する剪定です。

数年放置された庭木や、大きくなりすぎた木をリセットする際に行われます。

ただし強剪定は木への負担が大きく、樹種や時期を考えずに行うと樹勢を弱めてしまうこともあります。

そのため、樹木の種類、成長状態、剪定時期を見極めながら慎重に行う必要があります。

切り戻し(きりもどし)

伸びすぎた枝を芽の位置まで戻す剪定です。

庭木の剪定で最もよく使われる基本的な方法で、枝の伸びる方向を調整しながら樹形を整えます。

どの芽を残すかによって次に伸びる枝の方向が変わるため、庭師は数年先の樹形を想像しながら剪定を行います。

枝の密度を整える剪定

枝が混み合うと、風通しが悪くなり、日光が届かなくなり、害虫が発生しやすくなります。

そのため庭師は、枝の密度を調整する剪定を行います。

透かし剪定(すかしせんてい)

込み合った枝を間引き、木の内部に光と風を通す剪定です。

枝が密集すると、木の内側まで日光が届かなくなり、風通しも悪くなります。その状態が続くと、害虫が発生しやすくなったり、葉が蒸れたり、枝が弱くなったりします。

透かし剪定では、不要な枝を付け根から間引くことで枝の密度を調整します。枝を減らしながら自然な樹形を保つことができるため、庭木管理では非常によく使われる方法です。

段造り(だんづくり)

枝を段状に整える剪定方法です。

日本庭園でよく見られる技法で、枝を層のように配置することで美しい樹形を作ります。

見た目の美しさだけではなく、下の枝にも日光が当たるように枝の配置が考えられています。

懐抜き(ふところぬき)

幹の近くに生える不要な枝を整理する剪定です。

幹の周辺は枝が混みやすく、放置すると風通しが悪くなります。

懐抜きを行うことで、木の内部の蒸れを防ぎ、養分の分散を防ぎ、枝の整理にもつながります。

枝打ち(えだうち)

幹から出ている枝を根元から切り落とす剪定方法です。

主に、建物にかかる枝、電線に近づいた枝、通行の邪魔になる枝などを整理するために行われます。

庭木では、下の方に伸びた枝を落として樹形を整えたり、作業スペースや通行スペースを確保する目的で行われることが多くあります。

また枝打ちは、木の内部の風通しを良くする効果もあります。不要な枝を整理することで、残った枝に光や養分が行き渡りやすくなります。

ただし太い枝を切る場合は切り口が大きくなるため、木への負担を考えながら慎重に行うことが重要です。

形を整える剪定

庭木はお庭全体の景観を作る重要な要素です。

そのため庭師は、木単体だけでなく庭全体のバランスを考えながら剪定を行います。

刈り込み(かりこみ)

生垣や低木をバリカンなどで整える剪定です。

枝の表面を均一に整えることで、庭全体の印象を整えることができます。

特に生垣では、高さ、ライン、密度を整えることで、お庭をすっきりとした印象に整えることができます。

揉み上げ(もみあげ)

松の古い葉を手作業で取り除く剪定です。

ハサミではなく手で作業することで、松特有の自然な枝ぶりを保つことができます。

この作業を行うことで、樹形が整い、風通しが良くなり、松の健康を保つことにもつながります。

松の透かし剪定

松の枝を整理し、枝ぶりを整える剪定です。

どの枝を残し、どの枝を抜くかによって松の印象は大きく変わります。

枝を減らしながら空間を作ることで、松の美しい樹形を表現します。

樹木を再生する剪定

庭木は適切に管理することで長く育てることができます。

樹勢を整えたり、木を若返らせる剪定もあります。

更新剪定(こうしんせんてい)

古くなった枝を切り、新しい枝の成長を促す剪定です。

例えば、花付きが悪くなったツツジや古くなった庭木などで行われます。

古い枝を整理することで、新しい枝の成長を促し、樹木を若返らせることができます。

花後剪定(はなごせんてい)

花が咲き終わったあとに行う剪定です。

花木の多くは、花が終わったあとに次の枝を伸ばし、そこで翌年の花芽を作ります。そのため、花が終わったタイミングで剪定を行うことで、次の花付きが良くなります。

逆に剪定の時期が遅れると、すでに花芽ができている枝を切ってしまい、翌年花が咲かなくなることもあります。

花後剪定がよく行われる庭木には、ツツジ、サツキ、ハナミズキ、モクレン、ヤマボウシなどがあります。

花木を美しく保つためには、花が終わったあとの管理がとても重要になります。

根切り(ねぎり)

土中の根を調整する管理方法です。

主に、移植の準備や樹勢の調整などの目的で行われます。

根を整理することで、樹木の成長バランスを整えることができます。

まとめ

剪定にはさまざまな種類があり、それぞれ明確な目的があります。

樹高を抑える剪定、枝の密度を整える剪定、樹形を整える剪定。こうした方法を使い分けることで、庭木は長く健康に育ちます。

庭師は口数の少ない人が多い仕事です。けれど実際には、こうした多くの剪定方法と技術を使い分けながら、お客様のお庭と向き合っています。

一つ一つの庭には、それぞれの時間があり、木の姿があります。

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この記事を書いた人

【Writing】HUB / 【Photo】FIELD

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